森にたくさん生えているこの美しい新芽達は誰なのだろうと思っていた。
これはエゾノニワトコ(レンプクソウ科 ニワトコ属、Sambucus racemosa subsp. kamtschatica)。
関東地方北部以北~北海道に分布する落葉低木で、高さは3~5メートルほどになる。
日当たりがよい林縁や道端でみられ、湿り気のあるところを好む。
確かに川沿いにたくさん生えている。
アイヌ語名はソコニ。
食用、薬用、祈り、生活用具に利用されていた。
アイヌ民族はこの木の香りに魔をはらう力があると考え、薬用として煎じ薬(利尿薬)やシップ(馬の捻挫や打撲に効く)、祭具や子供のお守り人形に使った。
道北では墓標に使われ、日高地方では葬儀で死者に持たせる副葬品に使われた。
日高地方の工芸伝承では「不幸をもたらす木」」として伝えられている。
(アイヌ民族博物館ウェブサイトより)
ニワトコは外国でも魔力のある木とされており、
ユダが首をつった不吉な木と言われている。
英語名はエルダーフラワー。
イギリスではエルダーフラワーを果物やレモンと一緒に水やサイダー、お酒に漬け振る舞う。
魔力があり、不吉とされることが多いようだが、新緑は美しく、花や実も美しい。
しかも食用・薬用になる。
ただし、体に合わないと下痢するので注意。
一年の変化を、しばらく見守ってみよう。
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